リレーエッセイ

消アドネット会員のエッセイです。資格取得の動機や現在の仕事の状況、日常に感じたことなどを紹介しています。

 星赤 2月号 31期 ひろりんラインカート
 高校時代の友人と、正月3日は毎年新年会をしている。もう30回以上開催しただろうか。誰かの家で鍋をつついて、近況やとりとめのない話をしながら、まったりした時間を過ごす。随分前の新年会で 、「もし人生を巻き戻してやり直せるなら、いつの時点に戻りたいか」と話が出た。丁度テレビでそんなことをタレントが言っていたからだ。タレントたちは各々好きな年頃を言いつつ、やっぱり若い頃に戻りたい人が多いようだった。楽しかったあの頃、輝いていたあの頃に戻りたいらしい。友人二人はやはり10代、20代に戻りたいようだったが、私とsちゃんは違った。「せっかくここまできたのだから、戻らなくて良い。」
 sちゃんは大学卒業後直ぐに結婚、出産し二人の子供に恵まれるも、直後からジェットコースターのような人並みならぬ苦労の人生を歩んでいた。sちゃんにとって年に一度の新年会は、気の置けない友人達との心安らぐひと時であったに違いない。かくいう私も、夫と子供に恵まれたが、自分の力ではどうしようもない壁に当たることが多く、「やっとここまできた」感があった。
 まだアドバイザーになる前の、40代始めの頃の話である。
 あれから更に年月が経過し、それぞれの生活も変わった。二人の友人は、生涯独身の誓いを撤回して入籍したり、勤め先始まって以来の女性係長に昇進したりと、人生の花を咲かせた。大変な苦労を背負っていたsちゃんは、今も解決できない問題を抱えつつも、寝る間を惜しんでアイドルのおっかけをしたり、舞台を観に行ったりと、遅れてきた青春を謳歌するかのような毎日を送っている。sちゃんのご主人は息子達に、「お母さんはやっと今楽しみを持てるようになったのだから、できるだけ協力するのだぞ」と話をしているそうだ。そんなご主人の言葉を「罪滅ぼしよ!」と笑いながら話をしていた。今のsちゃんは、本当に楽しそうに輝いている。
 もしまた数年後、新年会で「人生を巻き戻してやり直せるなら、いつの時点に戻りたいか」と同じことを聞いたら、sちゃんは輝いている今に戻りたいと言うのだろうか。私自身は、今でも「戻らなくても良い」とは思っているが、近頃は、「生まれ変わったらこんな事がしたい」と、新しい欲が湧いてきている。

 星赤 1月号 32期 N.I ラインカート
 今年もたくさんの年賀状が我が家に届きました。そのほとんどが、家族写真だったり、こどもの写真だったり、年始のあいさつとともに写真で近況を伝えてくれるものがほとんどです。昨年に届いた年賀状の1つに、3年ぶりとなる年賀状がありました。3年ぶりとなったその年賀状の送り主は、中学時代の友人の、そのご主人。彼女は福岡に住んでいるので、日頃から連絡はとっていないものの、毎年年賀状だけは欠かさずやりとりしていたので、2年も年賀状がきていないことに、私だけでなく、同じ中学の友人も気にかかっていました。
  ご主人から届いた年賀状は、妻(友人)が2年前に倒れ、一命は取り留めたものの、植物状態が続いていることを知らせるものでした。できれば、会いにに来てほしいとのことだったので、すぐに仲が良かった友人に連絡をとり、福岡へ彼女に会いにいきました。
 私も彼女も、ぎりぎりとは言え、まだ30代です。私も彼女も、小学生の子どもがいます。子どもの気持ち、彼女の気持ち、そしてご主人の気持ちを考えると、胸がぎゅっとなりました。決して比べるものではないけど、自分が元気に働けること、家族が笑って毎日楽しく過ごせること、平穏な毎日が一番幸せなんだなぁと。わかっているはずだけど、改めて気づき、日々、大切に過ごさなければならないと思いました。
 2017年がはじまりました、今年も幸せな日々でありますように。

 星赤 10月号 31期 M.A ラインカート
 消費生活アドバイザーの資格を取得して5年目になります。50代になってからの受験勉強は、とても厳しかったですが、自分でもよく頑張ったものだと思います。今思えば、あれが近年最高の頑張りでしょう。もともと社会福祉士として相談業務に携わってきましたが、生活の中で必要な知識や法律を学んだことが、相談業務にも大変役に立っています。現在、人工透析専門クリニックの医療ソーシャルワーカーをしていますが、患者様とは一生のお付き合いになります。最高齢の方は100歳近いですし、透析年が35年を超える方もいらっしゃいます。人工透析によって、自分らしく社会参加や日常生活を継続しておられます。最近は在宅での介護や、身寄りのない独居の方のご相談が目立ちます。数年前になりますが、2社の消費者金融に何十年も返済を続けて、生活費を圧迫している事例がありました。生活保護を受給するため、司法書士さんに相談したところ結局200万円の過払い金が戻りました。バリアフリーの住環境にするために、引っ越しも必要でした。色々な場面で、消アド講座で学んだ知識が役立ったケースです。これからも、消費者として、相談員として、アンテナを張り巡らせて学び続けなければと思っています。

 星赤 9月号 26期 モコ ラインカート
 リレーエッセイを頼まれたのは、1か月ほど前。しかし、夏休み中は講座に奔走してすっかり頭から抜けており、提出ギリギリになってパソコンの前で四苦八苦。。。
 消費生活アドバイザーの資格を取得して、今年で10年目ですが、資格との出会いは社会人になった年。仕事柄、活かせる資格と思ったけれど、この頃は年齢制限があり資格を取ることは出来ず。年齢をクリアーした時に、通信でチャレンジしてみたものの、勤めながら一人での勉強は続かず通信会社が儲けただけで終わってしまいました。子どもが小学校に入ったころに見つけたコープの講座で勉強しても、資格を取りたいという長年の思いだけで合格して何をしたいのかが見つからず。でも、その頃に消費生活センターで見つけたC・キッズのパンフレットに、私のやりたいことはこれだ!と、面接での「合格してやりたいことは」の質問にも堂々と答えることができました。このパンフレットに出会ったおかげで、今はC・キッズに入り子ども達に出前講座をし、大好きな子ども達に触れ合うことができていますが、それだけでなく講座などのグッズを作ることで工夫して物を作り出すことも好きだったのだと、物作りの楽しさも味わっています。  
 この様に活動を続けられているのも家族の理解があるから、そして同じ方向を見ている仲間との出会いがあったからと感謝!

 星赤 8月号 30期 まあちゃん ラインカート
奈良の散歩道

 私が、相談員資格を取得したのは6年前です。資格を取得した年に奈良県のセンターで相談員を募集していて、運良く採用していただきました。その時は、正直、嬉しさが2割不安が8割ぐらいだったでしょうか。電話をとった時の第一声「はい、〇〇消費生活センターです」がスムーズに言えなくて、最初はノートに書いて読んでいました。今から考えるとなかなか初々しかったですね。
  仕事に少し慣れてきた頃から、時々寄り道をして帰るようになりました。なにしろ、センターから少し足を延ばせば、東大寺や春日大社、興福寺など世界遺産があるのです。だから、仕事自体は、不安でドキドキでしたが、仕事帰りの散歩は、遠足みたいでウキウキでした。「散歩コース」は色々ありますが、特に私が好きな「東大寺裏道コース」を簡単に紹介したいと思います。
  移転前のセンターは、東大寺から見ると西南の方角にありました。「東大寺裏道コース」は、センターを出て東大寺大仏殿の裏側(北側)を通り二月堂に抜ける散歩道です。東大寺大仏殿に行く人は、ほとんど正面の南大門から入るので、この裏道に来る人は少ないようです。私が出かける夕方の時間帯には、この裏通りを歩いている人は殆どありません。この散歩道で、私が好きなポイントは3つあります。1つ目は、東大寺の北側にある「大仏池」です。通り道からは離れているので池の近くには行けませんが、季節になると池周辺の桜や紅葉が池の湖面に映りとても綺麗です。特に秋の紅葉の頃がお勧めです。また、そこにモデルよろしく鹿が居ると「奈良っぽさ」がアップします。ポイント2は、「おかっぱ桜」です。大仏池から少し行くと正倉院がありますが、その南側の広い敷地の中に、枝垂れ桜が何本か植わっていて、その形が面白いのです。普通の枝垂れ桜は、枝が下に向かって不揃いに垂れていますが、「おかっぱ桜」は、地上から一定の長さで枝が揃っているのです。全体にこんもりした枝垂れ桜で、裾がパツンと切られたように揃っているので、桜が満開になると女の子のおかっぱ頭に見えるところから名前がついたようです。どうも、鹿が自分の届く範囲で枝先の花や枝を食べてしまうのが原因みたいです。ポイント3は、二月堂手前の、石畳と土塀の道です。瓦が入っている変わった土塀で、石畳とセットでなかなか趣のある参道です。このエッセイを書くにあたって、この特徴のある土塀に名称があるのかをネットで調べたところ、名称は分かりませんでしたが、この道は「二月堂裏参道」として結構有名なポイントのようでした。さて、ここまで来たら必ず二月堂に上がります。上からは、手前に大仏殿の屋根、そして天気と時間のタイミングがよければ、綺麗な夕日を見ることが出来ます。夕日を見ながら、「今日も無事に終わった!」と満足して空腹を抱えながら帰路につく。これが私のお気に入りの散歩道です。
  センターは、建物の老朽化と県の意向で、今年3月にJR奈良駅の近くに移転しました。前よりも綺麗になって空調が行き届き快適になりましたが、私の好きな散歩道からは離れてしまいました。「寄り道散歩」は、私にとって、精神的に疲れた時のささやかな楽しみです。また、新たな「散歩道」を開拓したいと思います。

 星赤 7月号 26期 あおちゃん ラインカート
エッセーを依頼されて内容が思いつかないので、資格を取ってからのアドバイザーとしての自分を振返ってみました。

 消費生活アドバイサーの資格を取った時は神戸の消費材メーカーのお客様相談室で相談業務をしていました。その後、夫の転勤に伴い仕事を辞めましたが、縁あって行政機関の消費者相談の相談員になりました。その勤務先が夫の重なる転勤に伴い、国の機関、県の機関と変わり、そして今は福岡市で消費生活相談員として頑張っておりま す。職場が変わることは不安もありましたが、新しい刺激と受止めて相談員として働けることに意義を感じて頑張ってきました。そのおかげでメーカー、国、県、市という違う立場で消費者と向き合うことが出来きて、自分の大きな財産になっています。それぞれの職場での様々な経験、出会う人たちとのつながりが自分を成長させてくれ たと感謝しています。このような経験ができているのも消費生活アドバイザーの資格があったからです。改めてネットワークで勉強でき、合格できて良かったと痛感しております。

 さて、消費生活アドバイサーになってからの10年、私たちを取巻く社会環境の変化は目まぐるしく消費者問題も変化してきました。消費者庁ができて消費者の意識も変化しました。「消費者の権利」という意識は強くなりましたが、その根拠になる「消費者の自立」の意識はまだまだ弱いように感じています。消費者教育の推進に関する 法律により消費者啓発等はいろいろな場面で行われていますがまだまだ不十分です。相談現場の立場からは、特にこれからの社会を担う若い世代に消費者啓発が必要と痛感しています。

 相談現場は一番の消費者啓発の場面です。私たちは死ぬまで消費者なのです。日々の業務の中で、自分で考えて判断出る自立した消費者になるように啓発していくことが、今の私の仕事であり、社会に貢献できることと信じて日々奮闘しています。また、住めば都で今は福岡、九州を楽しんでおります。こちらにお越しの際にはお声を かけてください。

 星赤 3月号 23期 さくらんぼ ラインカート
 先日、小学生の娘と久しぶりに須磨水族園に行ってきました。冬の平日ということもあり、よく空いていて幼児を連れた家族連れや、カップルばかりでした。 大水槽の前ではこたつが用意されていて温まりながらゆったりと魚を鑑賞し、お風呂に浸かったカピバラを眺めながら足浴をするコーナーがあり、なかなかいい温度でここでも温まることができました。
 魚と触れ合うコーナーでは深海の生き物がいました。イガイガ、ざらざら、ぬるぬるした見たことのない生きものを前に飼育員さんを質問攻めにしていました。サメと一応食べられるらしいエビやカニや貝などでした。美味しいかどうかは謎のままです。
 また、ペンギンの仲間を呼びあう声は鳥とは思えない鳴き声でおかしくて笑ってしまいました。
 魚をはじめとした生きものたちは千差万別でいろいろな生き方があり、みんなたくましく、したたかにうまく生きていてとてもおもしろくて、人間の中で悩んでいることはなんだかとても小さなことのように思えた一日でした。


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